2015年7月10日金曜日

「ワクワク♪リワーク通信 2015年夏号」が完成しました!〜グループ作業の体験を復職に生かすために〜

CRESSのブログの読者の皆さん、こんにちは。
7月に入りました。梅雨明けが近づき、夏の訪れをすぐそこまで感じる季節となりました。

リワークメンバーは今日もCRESSに通い、仲間たちとともに、自分を見つめ、職場復帰に向けた作業に取り組んでいます。
このブログには、そういうメンバー達の復職に向けた真剣な取り組みを、多くの方たちに知ってもらう意義があります。

その意味で、今日のブログでは、リワークメンバーが、5〜6月の2ヶ月間のグループ作業で作り上げた、
ワクワク♪リワーク通信 2015年夏号(通算第9号)
をご紹介したいと思います。

グループ作業の成果物が出来上がるごとに、本ブログの記事でもその作品をご紹介してきました。同時に、グループ作業の意義も、お伝えしてきました。

リワーク通信の創刊は、2012年10月に遡ります。
今回の「ワクワク♪リワーク通信」は、通算して第9号目となります。
休職に至ったメンバーが、現在復職を目指して、グループの中で日々何を学び、体験しているのかを、リワーク通信を通じて、発信しています。
毎号毎号、その時にリワークに在籍していたメンバー同士が、リワーク通信の作成というプロジェクトを通じて、ともに仕事をする体験を共有してきました。

では、今回完成したリワーク通信を、見ていただきたいと思います。





夏を意識したコラージュでデザインされた色鮮やかな紙面が、とても印象的だと思います。
表紙は、「ゼンタングル」という手法を取り入れました。ゼンタングルは、過去のグループ作業の「響生 〜 memoirsこの1年を回顧する 〜」や「ワクワク♪リワーク通信」で、取り入れられたことがあります。メンバーで順番に絵を描いていき、各自の絵が集合して全体で一つのまとまりのある絵が出来上がるのです。当時在籍していたメンバーさんがゼンタングルを紹介してくれたのが、ゼンタングルを始めるきっかけとなりました。それが引き継がれているのです。

「小ネタあつめました」のページには、リワークに参加し始めたときにメンバーが感じていた疑問・質問を、Q&Aの形式で取り上げています。
「リワークあるある」や、「おすすめのお弁当」コーナーでは、リワークルームの中でのメンバーの日常の断片が、生き生きとユーモラスに伝えられています。

プログラム体験記では、メンバー間でアンケートを実施し、リワークプログラムで皆が何を体験しているのか、メンバーの声を拾い上げました。

プログラム体験記を読んでいただくと、メンバーが自分を自分で管理し、律することができるように、健康的な生活リズムの確立や、生活習慣の改善に取り組んでいることが、おわかりいただけると思います。

また、休職の背景には、そのメンバーの職場の要因もある訳ですが、より本質的には、そのメンバー自身に起因するものがあります。そして、リワークというグループによる治療においては、そのメンバー自身の内的な課題に、本人が目を向け、考えていくことが目標です。つまり、「私自身の考え方や性格、対人関係の取り方、コミュニケーション、仕事の仕方などが、休職に影響していたのではないか?」と考えられるかどうかが、リワークという治療体験の鍵を握っています。プログラム体験記からは、メンバーが自分について知る手がかりや方法をプログラムから学び、吸収していることも、知っていただけるでしょう。

そしてそうした方法論を、リワークでは実践的・体験的に試みること。休職の背景にもなっていた自分の内側にある課題や弱点を、メンバー間のコミュニケーションや、スタッフとの相談を通じて、乗り越えていくこと。そういう苦しくも濃密な日々の体験を、メンバーがリワークで重ねていることが、リワーク通信窺い知られることでしょう。

グループ作業とは、そうした体験を通じた学びの場です。
実際の職場と同じように、メンバーの中から全体リーダーを選出し、役職を置き、グループ分けをして、仕事のための組織づくりをします。
納期に見合う仕事量はどれくらいか検討しなくてはいけません。作品にかける理想はあるけれども、納期という現実を忘れるわけにもいきません。葛藤しながらも、今の自分達に見合う仕事はどういうものか、皆で検討しながら、仕事に向かいます。
職場で起きたことと似たような人間関係での悩みを、多くのメンバーが体験します。仕事の進め方についての意見の相違、他のメンバーから言われたことに対して感じる不満や怒り、相手にお願いしたい仕事があるけれども、口に出して依頼しにくい体験……。

今回完成した色とりどりのリワーク通信の背後には、こうしたリワークメンバーの濃密な体験があるのです。

今回のリワーク通信が、メンバーの日々のリワーク体験を、読者に知ってもらう機会となりますように。
それと同時に、今回のグループ作業が、来るべき復職への橋渡しとなり、自身の変化のきっかけとなる、実りある体験となればと思います。

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