2014年11月28日金曜日

リワークプログラムに参加するということ


 このブログを読んでおられる方は、おそらくリワークプログラムに関心のある方や、CRESSに参加してみようか考えておられる方、現在CRESSに参加されている方や、CRESSを卒業してそれぞれの道を歩んでおられる方々が殆どだと思います。

 CRESSでの体験を有意義なものとして今後に活かしていっていただきたいという思いから、今回は、[リワークプログラムに参加すること]、CRESSでの過ごし方について、書いてみようと思います。

 

 まずは、リワークプログラムに参加してみようと思ったきっかけには、みなさんどういったことがありましたか?
 
 仕事をお休みされて、気分や体調の改善に努め、少しずつ“復職”ということを考えられるようになった頃、自らリワークを探された方、主治医の先生に勧められた方、職場から勧められた方など、知るようになったきっかけはぞれぞれだと思います。


 いざ、本当に参加しようと思ったとき、みなさんはどういう目的で参加してみようと決断されたのでしょう?

 人との関係を円滑に築けるようになりたい・・・
 苦手な人との関係の取り方を考えたい・・・
 ストレスの要因の対処方法が知りたい・・・
 悪い方に考えてしまうことをどうにかしたい・・・
 休職に至った理由がよくわからないから整理したい・・・
 
   それぞれ目的は違うと思いますが、必ず目的がありますよね。

 そしてその目的というのは、リワークを続けていくために、重要な支柱となっていきます。
 
 どうして、目標が必要になるのか?

 目的意識を持っていないと、日々過ごしてしまうことに追われて精一杯になったり、参加してることに安住してしまうからです。

 
 みなさんがこれから仕事へと歩んでいくために自分自身のことについて考えていく安全な場所を提供できるようにスタッフが関与しています。
 一番には、みなさんの主体性を尊重しています。
 こちら側が何かを強制してプログラムに取り組んでもらう場所ではないので、自らが主体的にどう取り組むのかというところが大きな鍵となります。
 
 「復職したい!」と強く望んで、「リワークには毎日通おう!提出物は必ず出そう!どんなプログラムでも自分なりに考えて、意見を言ってみよう!」と思って通いながら、日々できることに取り組んでみると、今どのくらいのことが自分はできるようになっていて、これからどうしていったらいいのかという方向性が明確に見えてくるかもしれません。

 「復職したいけど、苦手な仕事に戻ることを考えると復職が不安で仕方ない」と懸念されている場合は、「何が不安に思うのか整理してみたり、復職するまでに改善できることをやってみよう」と思って参加すると、復職後の働いているイメージを持ちやすくなるかもしれません。

 目的意識がなく、「産業医の先生に行った方がいいと勧められたから」とか、
 目的意識を途中で見失ってしまい、意識的には「復職しようと思っている」けれど、心のどこかでは「復職したくない」という気持ちがあると、何のためにプログラムを利用すればいいのかというのが曖昧になって、徐々にモチベーションが下がっていってしまうということが生じやすくなってしまいます。

 どうして自分はCRESSを利用しているのか、何のために参加しているのか、どんな目標を目指して歩んでいるのか、今一度、確かめてみてください。

 
 もちろん、目的意識を持って参加するということは大切にしていただきたいことですが、もし、途中でそれを見失ってしまうこともあるかもしれません。

 「今まで復職に向かってきたけど、復職するのがこわい」
 「半年以上リワークを続けてきたけど、もう少し参加したい」
 「自分には復職するのが無理なのではないか」
 と、どこに向かっていけばいいのかわからなくなっていることに気づけたとしたら・・・?

 そのことに目を向けて考えていくことが重要になりますよね。

 常に同じ気持ちや考えを貫いて真っ直ぐ進むというのは容易いことではありません。

 続けていく中で、しんどいなと思ったり、うまくいかないなという壁にぶち当たったり、このまま進んでいくのがこわいと感じたり、復職したら一人でやっていかないといけないと思うと孤独感に襲われるかもしれません。

 そのときに、その気持ちを置き去りにせず、そう思うことについて考えていくことが、リワークをどう利用するかということにつながっていきますし、復職後どういう風に歩んでいくのかということに通ずるように思います。

 きっと復職したあとにも、しんどいことはやってくるし、つらい状況に陥ることもあるでしょうし、どうしようもできないと思うことに遭遇すると思います。

 でも、そこで立ちすくんでしまったら、勿体無い!

 そういうときに、目を背けずに自分の気持ちと向き合っていくことを、リワークプログラムを通して考えていきましょう。

 立ちすくんで身動きが取れなくなっていくのではなく、
 立ち止まって考えて、そのときどうできるとよさそうか考えていくことで、できることが見えてくるはずです。


 これが正しいという道はないですし、正しい答えというのもありません。

 みなさんがどう歩んでいくのかは、みなさんが考えていく必要のあることです。
 
 どうしていったらいいのかわからないときは、そのことについて一緒に考えていきましょう。

 それぞれのペースで、それぞれのタイミングで、それぞれの主体性を大切に。
 





 
 
 

 

2014年11月21日金曜日

ワクワク♪リワーク通信(2014年秋号)が完成しました

リワークのグループ作業で、CRESSのメンバーはこの9月から11月にかけて、
ワクワク♪リワーク通信(2014年秋号)
の制作に取り組んできました。
2ヶ月の全8回にわたるグループ作業を経て、リワーク通信が完成しました。
今回のリワーク通信は、通算で第7号になりました。
リワークプログラムCRESSが開始してから現在まで、その当時CRESSに参加されていたメンバーの皆さんがグループ作業で力を合わせて作り上げてきたリワーク通信も、第7号を数えることとなりました。
7冊のリワーク通信は、在籍されたメンバーの過去から現在までの軌跡であり、CRESSの足取りでもあります。

今回のリワーク通信では、新たな挑戦をメンバーの皆さんはしました。
これまでは、一枚の紙の両面に収めていたリワーク通信を、今回からはページと厚みを持った冊子形式へと変更したのです。
冊子にした理由は、これまでは紙面の制約上、残念ながら掬い取ることのできなかったメンバーの声を、もっともっと発信できるようにするためです。

様々なプログラムを受けて、メンバーが何を学んだり、発見したり、戸惑ったり、悩んだりしているのか。

休職で療養していたメンバーが、復職を目指してCRESSに参加することが決まったとき、どんな期待や不安を感じていたか。

そして、リワークルームの扉を開けて、休職の時間をこのリワークルームで過ごしながら、日々何を思い、どういう出会いを重ねているのか。

こうしたメンバーの体験を、もっとリワーク通信の中に反映させようと、リーダーを中心にして、この2ヶ月間、作業に取り組んできたのです。

リワーク通信は、自分たちと同じように心の病で休職を余儀なくされて、復職ができるのかどうかと不安でいっぱいな今を生きている、まだ見ぬ仲間たちへ向けた、リワークメンバーからのメッセージです。

そして、リワーク通信は、メンバーの皆が、休職をして職場からは身を隠すように療養していると外の人達からは思われているかもしれないけれど、自分たちは今、日々リワークに通い、そこで職場で働いていたときと同じように、仲間たちと一緒に、考え、悩み、笑い、お喋りをし、仕事をしている姿を、外の人達に知ってもらおうとする、メンバーからのコミュニケーションでもあるのです。

そういうリワーク通信を、ぜひ一人でも多くの方に、見てもらいたと思っています。
では、御覧ください!(当院のホームページにも後日掲載いたします。)












 メンバーの皆さんは、このリワーク通信の作成を通じて、自分が、自分と違う存在である他者と一緒に、グループで共通の目的に向かって仕事をすることにある難しさを、おのおの強く感じたことだろうと思います。
 その難しさの体験を、大事にしてもらいたいと思います。それこそが、休職に至った自分と、復職を目指す自分を知るための、手がかりになるからです。
 そして、生まれも育ちも年齢も性別も違っているし、考え方も仕事の仕方も価値観も決して同じでない、そういう他者を理解することの難しさと、でも、仕事を通じてこと、そういう他者の一部でも理解することができるかもしれない可能性に、触れてもらえたら、と思います。

 贅沢をいえば、そういう仕事のあとで、何らかの喜びを感じている自分を発見できたら……。

 その人は、これまで住んでいた自分の世界では決して知ることのできなかった何かを心の中に取り入れたのでしょうし、同時に、誰かに何かを与えてもいたのでしょう。
 
 いずれはCRESSを旅立ち、皆さんが外の世界の仕事の場に赴いた時、今回完成したリワーク通信を見返すことはなくなり、それを作ったことも、その内容も、いずれは記憶の底に沈んでいきます。
 職場という社会との接点を回復した時、リワークでの時間や出来事は自然と忘れ去られ、リワーク通信という形あるものは見えなくなります。
 そして、それは、自然なことなのです。
 本当に残るものは、形のないものです。
 リワークで、その時期に同じ空間を過ごした他者であるメンバー同士が、リワークの仕事を通じて得られた何かは、内側から皆さんに恵みを与えてくれる何かとして、復職後も、残っているはずです。



2014年11月14日金曜日

風邪にご注意!!

昨日と今日の温度差がなんと10℃近くあります!!

身体の体温調節が難しくこんな時に風邪をひきやすくなってしまうのでご注意下さいね。

注意してても風邪をひいてしまうこと多くないですか??

もう一度風邪予防対策をおさらいしておきましよう!!


☆うがい・手洗いをしっかりする!!

外でついてきたバイキンを身体に侵入するのを極力防ぐためにはこれが一番大事です!

☆マスクをする!!

せきやくしゃみで相手からバイキンをもらう場合もあるし、うつしてしまう場合もあります!
な・の・で・風邪をひいてからマスクをするのでなくて予防的にするのもおすすめします!

☆湿度に気をつける!

湿度が低いと喉が乾燥し風邪やインフルエンザにかかりやすくなります。
湿度は40%〜60%を保てるように心がけましょう。
※冬は加湿器が重要です

☆栄養と睡眠をしっかりとる!

これは年中言えることですが、栄養不足や睡眠不足になると抵抗力が低下して風邪をひきやすくなるので規則正しい生活を心がけましよう!

それでは、予防をしっかりして風邪をひかない冬にしましょう!!




2014年11月7日金曜日

違う自分を増やす




先日、NHKの「オトナへのトビラTV」という番組で、
臨床心理士の植木理恵先生という方が、
「人は違う人間に変わることはできない。
でも、違う自分を増やすことはできる。」
「生きていくことは自分を増やしていくこと。」
とおっしゃっていました。

挫折をした時など、
同じことを繰り返さないために自分を変えようとすることが多いのではないでしょうか。
でも、今の自分を変えるというより、
今の自分にはないような「違う自分」を増やすというイメージの方が、
前向きな気持ちでいられると思います。

リワークプログラムも、
「違う自分を増やす」というイメージで取り組んでいただければ良いのではと思います。