2013年8月23日金曜日

8月も残すところわずか…


 猛暑日が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか?

 「あついー!」という言葉しか口から出なくなってしまいますね。

 いつになれば、この気候から逃れられることができるのか?!

 “毎日暑い”というのも、ストレスの一種ですよね。

 外出するのが億劫になったり、長時間、外で過ごすと体力が消耗されたり、イヤ〜な方に目を向けると、キリがありませんね。

 

 でも、視点を変えてみると、夏も残すところ、あと僅かなのです。

 楽しかった夏が終わってしまう切ないかんじ…

 久しぶりに会う親族との再会、家族旅行、海、花火、お祭り…

 なんだか思い返すと、名残惜しい気持ちが沸き上がってきませんか?


 暑いからこそ冷たさが染みるカキ氷!
 
 いつもより思い切り遊べる開放感と、心地よい疲れの余韻!

 汗水垂らして成し遂げた達成感!

 朝から鳴いていたセミの声!

 自然の緑の深さ!

 うちわ、風鈴、扇子、浴衣、水着など、夏だからこそ愛着のあるアイテムがたくさんありますよね。
 

 眩しい太陽の日差しに、いろんなものが輝いて見える季節。

 それが夏。


 

 さあ、みなさんは、この夏にやり残したものはないですか?

 せっかくのこの季節が終わるまで、満喫した日々を。

 
 
 

 

 

2013年8月9日金曜日

グループ作業で、文芸誌AURORA(オーロラ)を作りました

大雨に、記録的な猛暑と、過酷な天候が続いています。
熱中症にくれぐれも注意して、身体のコンディションを整えていきましょう。

これまでもブログでは、CRESSのグループ作業を紹介してきました。

① 2012年10月のグループ作業より、「ワクワク♪リワ〜ク通信 ー秋号ー
② 2012年11月・12月のグループ作業より、「グループ作業〜2012年を振り返って〜
③ 2013年1月・2月のグループ作業より、「ワクワク♪リワーク通信〜春号〜
④ 2013年3月・4月のグループ作業より、「タウン誌 和(なごみ)〜こころの寄り道〜
 2013年5月・6月のグループ作業より、「ワクワク♪リワーク通信〜夏号〜


今日は、最新のグループ作業の成果をご紹介したいと思います。

今回のグループ作業のテーマは、
「文芸誌を作る」

「文芸」は、文学や芸術といった創作のことです。
ですから、文芸誌とは、そうした創作を収録した雑誌や作品集といえます。
創作物には、詩・小説・短歌・俳句・随筆・評論等、言語表現による芸術もあれば、絵画や写真などの言葉によらない表現による芸術も含まれるでしょう。

「文芸誌を作る」は、グループ作業が初めて挑戦するプロジェクトでした。最初は、メンバーの皆さんも、「文芸誌って何?」という感じで、具体的なイメージが湧かないようでした。
普段、文芸誌を読むことはないし、文学や芸術にあまり縁がないと思っているメンバーさんもいて、一体どんな文芸誌を作ればいいのか、戸惑われているようでした。

困惑の中でスタートしたグループ作業でしたが、リーダー、サブリーダーを決め、グループで話し合いを進める中で、リワークプログラムのアートセラピー(芸術療法)で自分たちが取り組んでいる創作それ自体が、一つの「文芸」であり、それを文芸誌に盛り込むというアイデアが形となっていきました。

こうして出来上がったのが、
文芸誌 AURORA 〜オーロラ〜 
です。
(表紙の画像と誌面のpdfファイルが開きます)

文芸誌AURORA Vol.1 創刊号 表紙



何を文芸誌に盛り込むか、メンバーで検討を重ねていきました。
そして、これまでのアートセラピーで取り組んだことのある「連歌」と「リレー小説」、そして前回のブログでもご紹介した「仮面作り」を、文芸誌の内容とすることに決まりました。

リレー小説については、ブログでも2回、紹介したことがあります。
あたかもバトンを渡すように、グループ全員で一つの小説を書き上げるのです。

そして、「連歌」は、短歌をグループで順番に詠んでいきます。

リレー小説も連歌も、最初の人が投じた創作物が、その後どのように展開するのか、全く想像がつきません。前の人から受け継ぎ、次の人に手渡す。その流れの中で、成長していくのです。

かつてのアートセラピーで作ったリレー小説の中から、3つの作品が文芸誌に掲載する作品として選ばれました。どの作品もそれぞれ思い入れのある作品でしたから、選択する作業そのものが、心を使う作業だったと思います。

連歌については、今回の文芸誌のために、あらたに創作した作品を掲載することとなりました。

そして、リレー小説も連歌も、作品を載せるだけでなくて、その作品に対する「注釈」を盛り込むことに決まりました。
これは、作品の作り手であるメンバーが、作品に込められた意味や、そこで体験されたことを、「注釈」という形で言葉にする試みです。

仮面作りは、文芸誌の作成と同時進行でした。
文芸誌の作り手であり発信者であるメンバーさんは、人生の中で、きっといくつもの顔を身につけてきたはずでしょう。
文芸誌に掲載された仮面とは、そうした多面的な顔を持つメンバーさんが、思わず知らず表現された顔でもあるように思います。心の深いところに住んでいる「仮面」かもしれませんし、その人らしさを伝える「仮面」かもしれません。

文芸誌の名称は、AURORA(オーロラ)に決まりました。
メンバーで文芸誌の名前の案を持ち寄り、いくつかの候補の中から、AURORAが選ばれました。
オーロラという名前を考えられたメンバーさんは言います。AURORAという言葉にはラテン語で「夜明け、再出発、曙光」という意味がある、と。
うつ病の苦しみの中で休職となりながらも、復職に向けて歩んでいる自分たちの思いを、AURORAという言葉に込めたということでした。
そしてそこには、この文芸誌を手に取られる患者さんたちもが、いずれ苦しみという夜が明け、人生に明るい兆しがさし、希望を抱けるように……とのメンバーからの思いが込められているのです。


表紙に描かれた灯台の絵が、とても印象的です。
この表紙の絵も、あるメンバーさんの手によるものです。
水平線を背景に、海を見守る灯台が描かれています。
いくつもの色が、美しく融け合い、空と海、光と影を、表現しています。
どんなときでも、この場所に在り続け、航海に乗り出す船の行く先を指し示し、その帰りを待っている。
オーロラという名前に込められた思いが、この表紙の絵に表現されていると思います。

メンバーが生み出した文芸誌AURORA(オーロラ)を、ぜひご覧になって下さい。

こうして創刊された文芸誌オーロラは、今後もCRESSのメンバーに、引き継がれていくはずです。