2013年4月26日金曜日

グループ作業で、タウン誌を作りました!

 リワークプログラムCRESSのプログラムの一つに、「グループ作業」があります。
 これまでも本ブログでは、以下のグループ作業をご紹介してきました。
① 2012年10月のグループ作業より、「ワクワク♪リワ〜ク通信 ー秋号ー
② 2012年11月・12月のグループ作業より、「グループ作業〜2012年を振り返って〜
③ 2013年1月・2月のグループ作業より、ワクワク♪リワーク通信〜春号〜

 今日は、この3月と4月の二ヶ月間に渡りメンバーさんが取り組んできた、最新のグループ作業をブログで紹介したいと思います。

 今回のグループ作業のテーマは、「タウン情報誌をつくる」でした。
 どんなコンセプトのタウン情報誌を作るか決めるところから始まり、役割分担、進捗管理などのプロジェクトの進行を、メンバーの皆さん主体で取り組んでいかれました。

 メンバーの皆でアイデアを出し合って考えたタウン誌の名称は、
「和 なごみ  〜こころの寄り道〜」
と決まりました。
 
 それでは、CRESSリワークメンバーが創り上げたタウン誌、「和 なごみ  〜こころの寄り道〜」を、ご覧下さい!!

和−なごみ− こころの寄り道(表表紙・裏表紙)

和−なごみ− こころの寄り道(お散歩MAP)


 この完成品を見たとき、私達スタッフも、「よくここまで丹念に作り込まれたなぁ」と驚きを禁じ得ませんでした。

 「和 なごみ  〜こころの寄り道〜」の表紙には、メンバーの皆さんからのメッセージがこうあります……。
 リワークプログラムCRESSの参加メンバーが、こころのクリニック和〜なごみ〜を中心としたおよそ半径1kmのエリアを4つに分けて展開。独自の取材をもとに作成・提案するお散歩MAPです。さあ、あなたも小さな発見を探しに行きませんか?


 「和 なごみ  〜こころの寄り道〜」には、現在うつ病で休職し、復職に向けて日々こころの回復と変化に取り組んでいるリワークメンバーの特別な思いがこもっています。
 それは、“現在自分たちと同じようにこころの病気で苦しみ悩んでいる方たちに、このタウン誌を手にとってもらえたら……”という思いです。

 普段何気なく過ごしていると気付かないけれども、「和 なごみ  〜こころの寄り道〜」を片手にクリニック周辺を散策してもらうことで、私たちの近くには本当は興味深いものや素敵なものがあるのだ、ということ。
 そして、この「和 なごみ  〜こころの寄り道〜」が、小さいけれども、こころが癒されるような素敵な発見に、少しでも役立つことができれば、というメンバーの皆さんの気持ちです。
 
 メンバーで散策コースを決め、実際に歩き、取材をし、撮影をしてきました。
 そして、リーダーを務められたメンバーさんを中心に、参加したメンバー全員がグループ作業に携われる作品として、更には、CRESSならではの手作りのタウン誌を作るためにも、お散歩MAPはコラージュ形式を採用し、写真や文字をメンバー全員で切り貼りして創り上げて行きました。リワークのアートセラピーでコラージュ作品に向かい合ったことが、メンバーの皆さんのこころに残っているからだろうと思います。

 今回のグループ作業には、このタウン誌の完成を見る前に、復職を決めて卒業されていかれたメンバーの方たちの存在がありました。グループ作業の途中で卒業することで、完成まで携われないことを気に掛けながらも、在籍メンバーへとバトンを託していかれた卒業メンバーの思いがありました。「完成品を見ることを、楽しみにしています」と温かいメッセージを残されて、職場へと戻っていかれました。
 また、グループ作業の途中で、新しくCRESSに参加されたメンバーの方たちもおられます。ただでさえ新しいリワークへの参加で緊張している中、出来上がりつつあるグループ作業にどうやって自分が関わり、更に自分を出していけばいいのか、内心では戸惑いや不安を抱えて参加されていたことでしょう。実際には歩いていないコースの作成に携わりながらも、これまでの作業のプロセスを何とか自分たちも繋げていこうと協力されていました。
 リワークグループが持つ激しい流動性のただ中で、仕事の引き継ぎの難しさを各自が体験されていたことでしょう。
 そんな困難な状況下でも、リーダーを中心に新旧両メンバーが活気を持って作業に取り組まれました。
 そして、そうしたリワークメンバーのことを、今はリワークルームにいなくても、どこかで卒業メンバーが見守ってくれていることを、在籍メンバーが心で感じていたのだろうと思います。

 「和 なごみ  〜こころの寄り道〜」のグループ作業の体験は、それぞれのメンバーにも、こころの発見をもたらしてくれたように思います。
 この大切な創刊号は、今後CRESSに参加されるメンバーの皆さんにも、引き継がれていくはずです。

2013年4月19日金曜日

出逢うということ

‘出逢う’という言葉には、【人や何かに偶然に行きあう】【ある場所で一緒になる】【出て立ち向かう】といったような意味があるようです。

 春には、新たな職場、新たな人との出会い、それだけでなく、新たに何かを始めて出くわしたことがあるのではないでしょうか。

 CRESSに参加されているメンバーさんで、恩師の退職を送る会に、旧友が100人ほど集まり、30年ぶりに再会を果たしたとおっしゃっておられた方がいらっしゃいました。
 そこから、メールでの連絡だけでなく、ソーシャルネットサービスでもつながって、やりとりしているということを伺いました。

 再会したこと、それだけでなく、そこからまた“つながり”が広がったり、深まっていくこと、そこで、関係の広がりだけでなく、心の広がりを感じさせられました。

 ある方は、夏に向けてどんな花や野菜を育てていこうか考えているとおっしゃっておられました。今の季節を感じ、前の季節に感じたものを、今や未来につなげていくような、能動的な心の動きを感じました。

 何かに出逢うというのは、その出来事そのものだけで言い表せないように思います。
そこには必ず、心が動くこと・動かされることがあるでしょう。
 先ほどの再会場面では、懐かしさや、当時の楽しかった頃の情景などが甦ってきたということを聞きました。
 
 出逢ったとき、自分は何を感じるのか・・・
きっと、喜びや嬉しさだけでなく、戸惑う気持ち、困惑、受け入れられなさ、、、など、さまざまな気持ちが揺れ動くのではないでしょうか。

 それは当然のことのように思います。

 何だか目を背けたくなったり、何だかずっとその出逢いを大切にしていきたいと思ったり、そこで感じた気持ちを、素直に自分の中に目を向けていきながら、気づくことによって、自分にとって、何かいい発見ができるのではないしょうか?

 空を見ると、青い風が行き渡っています。
 少し目線を落とすと、綺麗な色の花が咲いています。
 周りに視線を向けると、新たに何かに取り組んでいる人がいるかもしれません。
 
 周りの変化に目を向けていくこと、季節の中で感じられる独特のものなどに、絶えず心が開かれているということが出逢いそのものに意味を感じられることにつながるのかもしれませんね。






2013年4月12日金曜日

春を満喫 〜鶴見緑地へ〜

今日のリワークでは、春のレクリエーションとして、花博記念公園鶴見緑地にメンバーの皆さんと出かけてきました。

風が強くていくぶん肌寒くはありましたが、天気にも恵まれ、鶴見緑地で、美しい花々と緑を楽しんできました。

鶴見緑地散策の前に、まずは、腹ごしらえ。
ランチタイムは11時半開始でしたが、その40分前にはお店に入り、しっかり席を確保です。
気合十分です。

そして、われわれ一行は全員、「焼きたてピザ食べ放題」をオーダーしました。
このピザ、厚みがすごかったです。パン屋さんだけあって、ピザの生地は、「パン」でした。
食事に夢中で、現物を写真に収めてるのを忘れてしまいましたが、お店の看板から「ピザ食べ放題」の雰囲気は伝わるでしょうか。
なかには、6枚を平らげたメンバーさんもおられたり、家族へのお土産にパンを購入されたメンバーさんもおられました。


さて、満腹になったところで、いざ鶴見緑地へ!

「もう桜は散ってしまっているだろうな」と思っていたのですが、いえいえ、桜は残っていました!
思わず、歓声が上がります。



事前の話し合いで、「鶴見緑地に行ったら、風車を見よう」と計画していました。
ゆっくりと歩を進める私たちの目の前に、一面咲き誇るチューリップと、「ギリギリ」と音を軋ませて回る巨大な風車が姿を現しました。


ピンクの花を枝いっぱいにつけた木立の道を歩きます。


たくさんの自然の中で、さまざまなメンバーさんの姿がありました。

美しい情景を記録しようと、色々とアングルを工夫しながら、まるでカメラマンのように熱心に写真撮影しているメンバーさん。
青い空を見上げながら、ゆっくりと春の空気を感じているメンバーさん。
色とりどり、多種多様な花の特徴を、丁寧に観察しながら、春を鑑賞されているメンバーさん。


今日、自然に触れて、不思議と心が落ち着く感じがします。
鶴見緑地公園の自然が、心を包んでくれたのだろう、と思います。



2013年4月5日金曜日

~はじまり〜

4月になりましたね。
朝、電車に乗ると、フレッシュなスーツ姿の人たちを目にするようになりました。
期待と不安が入り混じったような、言いようのないドキドキ感が伝わってくるような気がします。そういう姿を見ると、よい刺激を受けますよね。

本日のプログラムの中では、メンバーの方に、【はじまり】というテーマでプレゼンテーションしていただきました。
自分が〔はじまり〕というワードでどのようなものを連想し、どんなことを自分は伝えたいのかというのを考えてもらいました。

同じテーマであったとしても、その発表方法や、発表内容や、切り口には、それぞれの心の中の動きや状態というのが大きく反映されているように思います。

“自分が何を伝えたいのか”…ということを明確にすることによって、頭の中が整理されていくとともに、心の中も整理されていくのではないでしょうか。

みなさんのプレゼンテーションから、自分自身と向かい合っていこうという意気込み、復職に向けて変えていきたい自分、考えていきたい思いが伝わってきました。



3月後半から4月始めにかけて、卒業された方が立て続けにいらっしゃったので、そういう体験からも現在参加されている方には大きな影響があったのではないかと想像しています。

見送るメンバーさんは「◯◯さんがリワークを卒業していくことは喜ばしいことだけど、寂しい気持ちもある」「◯◯さんの存在は自分の中で大きい割合を占めていた」とおっしゃっておられました。

でもきっと、卒業したら【おわり】というのではなく、お互いの胸の中には、共有した体験が残っていて、お互いに刺激し合った部分や取り入れたものがあって、それはいつまでも心のなかに残っていくのではないかと思っています。

今週卒業されたあるメンバーさんが、「CRESSに参加してよかった」とおっしゃってくださいましたが、心の中で動き始めた何かがあったのではないでしょうか。

はじめたからこそ、次のステップに一歩ずつ着実につながっていかれたのでしょう。

そこには、終わるという事実的な結末ではなく、心の中の変化や、未来につながっていくものが見えてくるはずだと思います。



だからこそ、【はじまり】を大切にしてみませんか。