2012年10月26日金曜日

〜芸術の秋〜


読書の秋、芸術の秋、食欲の秋……など、秋はいろんな刺激(視覚、臭覚、聴覚、味覚など)を感じるにはとてもいい季節ですね。

10月からリワークプログラムの日数も増え、新たにアートセラピーの時間を作りました。

これまで連句、絵画などをしてきましたが、先週は個人コラージュを実施し、今週はグループでのコラージュに取り組みました。

みなさんの作品を一部公開したいと思います↓↓↓↓↓




上記の写真は、5名の方の作品が重なっています。(写真に収めるため、重ねました)
コラージュということで、みなさんには雑誌や新聞などを自由に切り抜いて、画用紙に貼ってもらいました。開始直後は戸惑っておられる方もいらっしゃいましたが、それぞれ“気づき”を感じながら、制作されていたようです。
 
例えば、ある方は、コラージュの感想として、【新しいもの、古いもの、変わらないもの】というテーマで、「変わらないものがあったらいいなと思った」とコメントしてくださいました。

また、別の方は、テーマは【未来の自分】ということで、「今まで仕事を優先してきたので、プライベートを充実させたいと思って貼った」とコメントしてくださいました。

できあがるまで「どうしようかな〜どうしよう…」と悩みながら制作されていた方もいらっしゃいましたが、振り返ってみると、いまのその人自身が感じておられることが表現されていたのではないかなと思います。



続いては、グループのコラージュです↓↓↓↓↓

グループでのタイトルは、【Our Favorite】に決まりました。
それぞれ思い思いのものを貼っておられたように思います。

今回は、何かテーマが決まっていたほうが作りやすかったという意見も多かったです。
それぞれ参加された方が感じられたことというのは、グループの中で感じているものとつながっているものがあったのではないかなと思いを巡らせていました。。
 
個人には個人の、グループにはグループの今ある気持ちや関係性が表出されていたように思います。


アートセラピーの中では、表現することによって得られるカタルシス効果もあれば、
‘うまくできなかったな’とか、‘いいかんじにできたな’とか、‘やってみて面白かったな’といういろんな感情が沸き上がってきます。
それだけではなく、取り組んでみたからこそ再認識する“自分”という気づきが必ずあると思います。

美しさ、綺麗さ、心地良い、清々しさなど、芸術に触れて気分転換をしながら、普段触れ合うことのないような自分自身を考えてみる機会としても利用してもらえたらと思っています。



こころのクリニック和〜なごみ〜
 住所:大阪市中央区南本町2−2−9
 電話:06-6226-7463
 URL:www.nagomi-kokoro.com



2012年10月19日金曜日

第三回うつ病講習会

リワーク・プログラムCRESSでは、毎月1回、和田院長による『うつ病講習会』を実施していますが、今週はその第三回でした。

今回は『よい眠りのために』というタイトルで、「睡眠」をテーマにしました。

うつ病では、睡眠に大きな影響が出てきます。

不眠のタイプには、以下のようなものがあります。
・布団に入っても30分以上経ってもなかなか眠れない。
・一度目が覚めると、寝付くまでに30分以上かかる。あるいは、一晩に5回以上目が覚める。
・普段起きる時間よりも2時間以上早く目が覚めて、眠れなくなる。
・睡眠時間は十分なのに、ぐっすり眠った気がしない。

今回の講習会では、睡眠のメカニズムから始まって、睡眠の役割や、よく眠るための方法・工夫、そして睡眠薬の説明と、眠りに関して広く深く院長から説明がありました。

リワークでは、参加者の皆さんに生活記録表を書いてもらっています。
そこでは、日々の就寝時間・起床時間・眠りの質について、毎週検討しています。
毎日記録をつけて分かってくることは、「安定したよい眠りを得ることがいかに大切で、かつ難しくもあるか」ということです。
その点で、皆さんの関心も高かったように思います。

リワーク・プログラムCRESSでは「うつ病講習会」を継続的に実施して、参加者の皆さんが普段心配に思っていたり、もっと深く知りたいと思っているテーマを取り上げて、ディスカッションしていければと考えています。




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2012年10月11日木曜日

自分のリソースに気づくこと


 みなさん、こんにちは。
 季節の変わり目ということで、朝晩は急に寒くなったり、体調を崩しやすい季節ですが、いかがお過ごしでしょうか?

 季節の変化とともに、生活リズムや睡眠、体調にも変化が起きておられる方がいらっしゃるのではないかなと思います。




 さて、先月から、グループミーティングの時間に、Solution  Focused  Approach(以下、SFAと表記)という短期療法のアプローチをグループで実施しています。
 会話を通して“解決を構築していく”というプロセスです。
 ついつい何か困っていることや、問題が起こると、どうにかして問題を解決しようと思い、自分がこれまでやったことのない方法や、実現するのが難しそうな方法を無理やりやろうとしてしまう人が多いのではないかと思います。
 しかし、SFAではご自身がうまくやれていたときにやっていたことや、工夫されていたことを繰り返しやってもらうことで、小さな変化を作るということを大切にしています。 日々、生活している中で、常に問題があるという人はいないのではないかと思います。必ず、よい時や、うまくいっている時間というのが誰にでもあるはずで、それがどういう風にしてなされているのかを考えてもらいます。
 
 なかなか馴染みのないアプローチで、最初はメンバーさんも戸惑っておられたかと思いますが、みなさんが考えて、みなさんの言葉で応えてくださる中で、いろいろな発見をしていただいているように思います。
 何となくしていたことの中に、自分のリソース(資源)があったということにに気づいたことで、今どんなことができるとよさそうか考えるきっかけにもなります。

 気持ちが落ち込んでいるときは、考え方が偏っていたり、柔軟に考えられない状態になっていても、自分を客観的にとらえることができず、ますますネガティブになっていってしまうことがあります。
 そういった中で、SFAのプロセスを通して、近い未来の目標を設定し、自分が持っているリソースをうまく活かしながら、よい変化を少しずつ積み重ねていただきたいと思っています。


 
※本日の写真の提供は、クリニック周辺の散策をしたときに、メンバーさんが撮影したものです。オフィス街の中で、眩しい太陽と、大きな木が中心にあって、すごく生き生きした感じが伝わってくる1枚だなと思いました。緑の輝きも、心に栄養を与えてくれるような気がしますね。
  素敵な1枚を提供してくださって、ありがとうございました。




こころのクリニック和−なごみ−
うつ病リハビリ CRESS official blog
 


2012年10月5日金曜日

散策で見つけたもの

時の経つのは早いもので、もう10月に入りましたね。

今週は、軽運動のリワークプログラムとして、靭公園まで歩いて出かけました。
前日まで台風の影響あり、天候が心配されましたが、当日は台風一過快晴となりました。

穏やかな太陽の光が降り注ぐなか、片道20分ほどの道のりを程よい汗をかきながら、メンバーの皆さんとスタッフで歩いていきました。

公園の中に入ると、ケヤキ並木が作るトンネルに目を奪われました。
メンバーの皆さんも、ケヤキトンネルの木陰を通る風の涼しさと、その心地よさに、感じ入っておられるようでした。

公園の中のバラ園をみんなで歩きながら、バラ園を流れる小川を見て、その水のせせらぎに耳を傾けました。

慌ただしい大阪の都会の中に、こんなに静かで穏やかで美しい場所があることは、驚きでした。



リワークプログラムのディスカッションの中で、「うつ病で休職したことで、失ったこともあるけれど、初めて気づけたこともある」という話がされたことがあります。
休職せずに働き続けるのにこしたことはないけれど、病気になり、仕事を休んだことで、それまでゆっくり話すことができなかった家族と向き合う時間ができた、と。

都会の中で仕事だけに追われて忙しくしているときには、靭公園のケヤキ並木を通る風にも、静かに流れる水の音の存在にも、気付かないかもしれません。

うつ病で休職したことで初めて気付けたことと、今回散策して見つけることがができた都会の中の靭公園とは、どこか似ているように思います。


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